番外編　韓国　その２
〜韓国ロボットアニメ史と韓流の行方〜

やっぴぃ！（＾-＾）v みんなひさしぶりぃ！


今回韓国を取り上げたいと思います！





かな〜り日が空いてしまったので

感覚が鈍ってなければ良いのですが。。。

それでは行って見たいと思います！！







韓国のアニメ史



さて、いきなりですが

韓国アニメの歴史について

振り返ってみましょう！




50年代韓国ではアニメ放送は

主にディズニーなどのアメリカ製

のアニメが放送をされていました！




韓国で日本製のアニメが登場したのが

日本では1963年から始まった


『鉄腕アトム』


が韓国でも放送がされ人気を集めます。





ちなみに韓国で初めて

長編アニメーションが作られたのが


1967年に制作された

『洪吉童』（ホン・ギルドン）

と言われていまして



フィルムは長い間紛失していそうですが

2007年に日本で発見されていたりします。





また68年にはロボット長編アニメ


『黄金鉄人アール』　1968年

を公開！





また1971年には鉄腕アトムの

影響をうけたと思われる韓国アニメ



『稲妻アトム』　1971年

が公開されます！！




主にアメリカや日本のアニメの影響を

大きく受けている作品でありましたが



その後は、韓国製のアニメ制作が作られず

小休止の状態が続くのでした。。。







左　『黄金鉄人アール』（1968年）　　　右　『稲妻アトム』（1971年）
韓国初期の長編アニメ　アメリカと日本のアニメの影響を受けている様だ


http://video.naver.com/2007110117222251710

『黄金鉄人アール』のオープニング動画










ロボットアニメブーム



韓国のアニメ制作は70年代前半は

制作されない状況が続きます。



一方、日本ではアニメ制作が多く作られ


アジア・ヨーロッパではコストの

安いコンテンツとして

日本アニメは多くが海外へ流入します。




当然、韓国でも例外なく多くの

日本アニメが放送されました！

（不許可で放送された物も多かった様ですが・・・）




そして、日本では72年に放送をされ

「スーパーロボットの元祖」とも呼ばれた



『マジンガーZ』



が、韓国では75年から放送が始まり

大きな反響を呼び起こします！




しかし、日本では96話の長編でしたが

当時の韓国で放送された分は

わずか25話だったそうです。





その後、3年のブランクがあり

78年にはマジンガーシリーズの続編となる


『グレートマジンガー』

※日本では74年放送




翌79年には

『UFOロボ　グレンダイザー』

※日本では75年放送




と、マジンガー3部作として放送がされ

韓国でもロボットアニメブームの

基礎を築いていくことになるのです！






『マジンガーＺ』
75年に韓国で放送され、ロボットアニメの歴史を刻む！


http://www.youtube.com/watch?v=fSM1zk_nWdg

韓国版『マジンガーZ』のオープニング動画


http://www.youtube.com/watch?v=YOiZc4N-7vM

ついでに日本版のオープニング動画








ロボット・テコンＶの登場



75年のマジンガーZの韓国での放送が始まり


「韓国のマジンガーを作ろう！」



と、韓国自身のロボットアニメ制作へ

向けての機運が高まります。




そして、76年には韓国製の

ロボットアニメ長編アニメ映画

『ロボット・テコンＶ』


が劇場公開されます





こちらは韓国では大きな人気を集め

テコンシリーズは90年まで続くことになります。



ちなみにテコンVの制作に携わった

キム・チョンギ監督は


「韓国ロボットアニメ界の父」

とも言える存在でして



その後も韓国のロボットアニメの制作に

関わることになります。





韓国アニメ界の発展に大きく貢献した

『ロボット・テッコンV』ですが


『マジンガーZ』のパクリじゃねぇの？

みたいな議論も日本で出ています。




キム監督自身もマジンガーZと似せない

様にデザインを研究したと

過去のインタビューで語っておられます。




韓国国内でも最近、日本アニメの

類似点を議論する動きもある様ですが



ロボット・テコンVの成功を皮切りに

韓国のロボットアニメの制作が活発になり

ロボットアニメブームが到来します！




ちょっと余談ですがテコンVは

2006年には30周年を迎え


劇場でリバイバル上映されるやいなや

公開4日間で23万人の動員！




2008年にはファンドを募（つの）り

22億円を投じて実写映画化が発表されるなど

韓国国内での根強い人気を証明しました！






『ロボット・テコンV』　1976年
韓国ロボットアニメブームのさきがけ！


http://www.youtube.com/watch?v=DwrIyeIy8lw&feature=related

『ロボット・テコンV』のテーマソング動画









韓国のロボットアニメブーム



76年のテッコンＶの成功以降

85年まで多数の

劇場版ロボットアニメが制作され

劇場映画アニメが黄金期を迎えます。



ちなみに韓国で制作された

主なアニメは下記の通りです！

1976〜85年　主な韓国アニメ ※引用に先により日本語タイトルが微妙に違ったりします。 1976年 　ロボット・テコンV 　鉄人007 1977年 　ロボット　テコンV水中特攻隊 　電子人間３３７ 1978年 　無敵の勇者　黄金の翼１・２・３ 　走れ！！マジンガX 　ロボット　テコンVと黄金の翼の対決 1979年 　宇宙少年キャッシュ 　飛べ！宇宙戦艦亀船(テコンＶ外伝)　 1980年 　少年007銀河特攻隊 　 1981年 　惑星ロボットサンダーA 1982年 　スーパーテコンＶ 　スーパー三羽鳥 　スーパーマジンガー3 　ソーラー　１・２・３ 　鉄人三銃士 1983年 　未来少年クンタバミューダ5000年 　海底探険台マリンX 　スーパータイタン15 　スーパー特急マジンガー７ 　鉄人三羽鳥 1984年 　スペースガンダムV 　不死鳥ロボット　フェニックスキング 　わんぱく発明王 　８４テコンＶ 　ビデオレーザー007 1985年 　トルとゼタロボット 　ロボット王ソンシャク 　マイクロ特攻隊ダイヤトロン5 　ロボット軍団とメカ3 　無敵鉄人ランポート

80年代には劇場用アニメも多くが

公開され、産業として定着したことが

現れていますね〜



しかし、85年以降は

一気にロボットアニメブームは

衰退期を迎えることとなり


栄華を極めた韓国のロボットアニメは

姿を消し始めるのです。




しかし、改めて調べてみますと

韓国では75年からマジンガーZの

放送が始まって


4年分（96話）あった、ボリュームを

1年分（25話）分しか放送されず



翌年の76年からテコンＶが劇場公開され

テコンVがひと段落ついた2年後の


78年からようやく続編の

グレートマジンガーの放送が始まります。




こうやって考えると、ふかぁ〜い


大人の事情


があったのかな？っと

思うわず妄想しちゃいますよねぇ







『走れ！！マジンガーＸ』　1978年公開
UFOロボ・グレンダイザーとデザインがそっくりとの説も・・・







盗作疑惑について



80年に栄華を極めた

韓国のロボットアニメブームですが



80年代の韓国アニメには

明らかに日本のロボットアニメを

モチーフにしたロボットが登場したり



日本のアニメキャラクターとそっくりな

キャラクターもしばしば登場するなど

実例を挙げればきりがありません！




70年代には日本アニメの制作の一部を

賃金の安い韓国へ外注化が進みます。



そのノウハウが

そのまま韓国アニメに反映されたと

容易に推察されます。



また、例えばロボットの

設計・デザインを行った場合

莫大な労力と時間がかかります。



そうなると元になる素材をその

まま生かして使ってしまおう！

との発想になったのだと思います。




しかし、ここまでインターネットが普及し

情報の統制が難しくなった現在は


あからさまに「盗用」することは

難しくなっています。




この手の韓国アニメがネットで

かなりネタになったりもしてますが


韓国自身もこの時代の韓国アニメの

負の部分と反省する動きもあります。



この悪い部分のみを取り上げて

今の韓国アニメの全ての様に語るのは


ちょっと無理があるのかな？

って、感じがしますね。







　　左　『スペースガンダム』　1984年　　右　『超時空要塞マクロス』　1982年　
韓国のスペースガンダム！でも、日本のマクロスとそっくり。


http://video.nate.com/clip/view?video_seq=200909335

『スペースガンダム』　オープニング動画


http://www.youtube.com/watch?v=cvxL8bOLqfc&feature=related

『超時空要塞マクロス』のオープニング動画







90年代の・・・



さて、90年代の韓国アニメですが

インターネットの発達！


そして、アジアの日本アニメブームと

日本の躍進が目につくようになります！

韓国でも『スラムダンク』が流行ったそうで・・・




はぁ〜、なんだか疲れちゃいました。

もうツカさんは70〜80年代を調べただけで

おなかいっぱいです！



後はここのサイトにいって勝手に

自分で調べてみてください。



韓国語が分かれば、うちより詳しく

わかるはずですよ！



あ〜、こりあ楽だね♪（＾-＾）v







韓流ブームの行方



・・・さて、これで終わりにしては

怒られてしまいそうなので


第2部としましてアジアで

広まった韓流ブームの今後についても

考察をしていきたいと思います！





90年代に急速に経済力をつけた韓国ですが

韓国の映画を海外へ売り込もうと

官民挙げての政策がとられるようになります。



99年には映画ではハリウッドをモデルとした

『シェリ』の大ヒットを皮切りに

韓国映画をアジアの浸透に成功！



一方、韓国のアニメやドラマなども

90年代前半にアジアで巻き起こった

空前の日本ドラマ・アニメブームなどに習って

海外に売り込み強化を始めます。



一方、我らの日本の動きは

今まで著作権無視などで垂れ流していた

アジアの出版社と正式なライセンス契約を

強化する動きが進められます。



その結果、日本ドラマ・アニメなど

の放映権料のコストが高くなるとの

現象が進みます！



コストが高くなった日本のドラマ・アニメの

埋め合わせとして割安な韓国ドラマが

アジアで大きく存在感が増加！



2000年ごろまでピークを迎えた

日本ブームは徐々に下火に向かい

その後の韓流ブームへシフトが進むのです。







『冬のソナタ』　2002年
日本でもお馴染み。2008年にはアニメ化も。








曲がり角の韓流



韓国映画・ドラマのブームの旋風は

2005年頃まで急成長を遂げます！



韓国映画の海外輸出のピークは


2005年に

7599万ドル（約80億円）

まで伸ばします！



しかし、その後の海外輸出は徐々に

減少へ向かいます。



映画の停滞の一方、韓国ドラマは

なかなかの健闘を見せ


2008年の海外輸出は

1億500万ドル（約100億円）


まで拡大をします！



韓国のコンテンツの輸出のなかでは

韓国ドラマが一番の

ウェイトをしめまているそうです。



しかし、2008年度にはいままで2ケタの伸びを

していた成長率も1ケタに低下



日本やアメリカでは堅調でしたが

アジアでは中国、台湾ドラマの巻き返しがあり

伸び率が鈍化してしまった感じです。



急成長の時代が終わり

韓国ドラマ・映画の定着が進み

成熟期に入った訳ですね！







韓流の構造的問題



こうやって振り返ってみますと

韓国では映画はハリウッドモデルを

マンガ・アニメ・ドラマは日本をモデルに

急成長を遂げます。



コストが上がった日本のコンテンツに

安く質の良いドラマを流した結果

大きな成果を上げた訳ですね。



これは70年代にアジア、ヨーロッパに

コストが安かったため世界中に流入した

日本のロボットアニメブームを

彷彿（ほうふつ）させられます。





ただ、やはり韓国も日本やハリウッドと

同じ問題が発生し始めます！



アジアで大きく成功した結果

韓国の俳優さんの主演料が高騰し

製作コストが急上昇！




最近の韓国の制作会社さんの間では

ドラマ、映画の製作しても

採算に合わず、赤字に陥ってしまう

事態も多く発生します。



ちなみに2007年制作の

『太王四神記』



に出演をしました、我らのヨン様の報酬は

4億円とも言われまして


ドラマを制作したプロダクションさんは

出演者さんに報酬が払えず


ドラマの大ヒットにも関わらず

大赤字になってしまったそうな。。。



韓国のプチ・ハリウッド化は

そのコスト上昇の問題も急激に

起きてしまったわけですな。






『太王四神記』　2007年
約50億円の巨額を投じ、評価は高かったが・・・







進む日本依存



低迷が始まった韓国ドラマですが

相変わらずニーズが高いのは日本！



2008年の韓国ドラマの

海外輸出は減少はしたものの


9326万ドル（約90億円）


まで健闘を見せ

その6割は日本向けとのことです！




また最近では日本のマンガ原作の

ドラマ化がアジアで盛んになっています。



日本、台湾でもドラマ化された

日本の少女マンガ

『花より男子』は


2009年に韓国でもドラマ化され

視聴率は25.1％を記録します！




その後は韓国版『花より男子』として

日本でも輸出されます。

日本と韓国、両方で売れて一石二鳥！


でも、韓国ドラマが黒字になるかは

日本次第ってわけなのですね。



韓国の新聞などウォッチしてますと

韓国ドラマはマンネリ化が進み



最近では不倫などドロドロした

刺激的な内容が目立つそうで

韓国国内でも批判が出ている様です。



以前から指摘されている

韓国のオリジナリティーの弱さが

浮き彫りになっています。



ただ最近の日本の映画やドラマも

マンガ原作が増加していることを見れば

あまり人の事は言えないですね。



マンガと映画、ドラマの融合が始まっている

との考えもできなくはないと思います！






韓国版『花より男子』　2009年
韓国でも進む日本マンガ原作のドラマ化









もともと韓国は国内の市場が

小さいため、海外への売り込みも

意識せざろう得ない面があります。




最近、韓流の悲観論が目立ちますが

2008年9月に起きた金融危機の

影響をもろに受けた韓国ですから


恐らく韓国の悪い面が修正されて

今後の韓国ドラマ・映画は盛り返すのでは

ないかとツカさん的には考えます。




最近の日本も韓国の成功例を

模範（もはん）してか、映画やアニメ産業の

支援の政策を打ち出してますが



海外へ売り込むノウハウは日本は

韓国を見習う点も多いと思います。




日本の問題点に関しては

またの機会に譲りたいと思いますね！







実写版『テコンＶ』のイメージCG
韓国アニメの象徴、2009年後半に公開予定らしい。





〜おわり〜







2009年10月25日制作

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