番外編 韓国のマンガ事情
〜台頭する韓国マンガ・アニメ〜



















韓国のマンガ・アニメ事情の続編です!



最近では、世界的に巻き起こった
韓流ブーム



韓国マンガ・アニメの急速な
台頭

更に、
韓国アメリカFTA締結など



世界の文化の新興大国として成長してきました。


その
全体像に迫っていきます!







韓国のマンガの歴史



韓国マンガ
の歴史は主に50年代〜70年代の


日本マンガの
海賊版の横行から

始まったと言われています。




詳しい
資料がないので、なんとも言えませんが

少なくとも
90年代後半まで、堂々と売られ、それが



韓国のマンガ・アニメ文化の
基礎

作ったと考えられます。






また、
70年代に入ると日本のアニメ制作会社からの

経費削減のため、一部のシーンを





よく韓国の
アニメ制作会社

委託されるケースが目立つようになります。






とくに
「超宇宙要塞マクロス」では

あまりのクオリティの
低さから

「紙芝居」と酷評され、現在でもネタにされています。






当時、
スタジオジブリでお馴染みの宮崎駿さんが

クオリティの低い作画をしたアニメクリエーターさんを怒る時に





「マクロス作ってるんじゃねー!」



っと、言ったとか言わなかったとか・・・








『超時空要塞マクロス』(81〜82年)
一部のシーンは紙芝居と笑のネタに!










現在の韓国マンガの構造




話がそれました!





さて、現在の
韓国マンガ市場規模ですが

日本の40分の1の
約120億円と言われています!



そのうちの7割〜8割は
日本製マンガだそうです。




実は
韓国では8割は貸本屋が主流だそうで


2002年のデータでは貸本屋の市場規模は

なんと
約500億円もあるそうです!





最近では、
マンガ市場規模全体が収縮傾向にあり


おまけに日本マンガに侵食され、韓国側から見れば




「なんとかせな、あかん!」


っと、危惧(きぐ)する声もあるわけです。








韓国マンガの日本進出



余談ですが、2000年の始め頃に
韓国マンガ


日本の
マンガ雑誌に多数連載さるという

企画がありました。



今現在、
韓国マンガの連載を見かけないのをみると


あまり成功しなかったのだと思われます。





また、2001年には



韓国最大のベストセラー!

日本に上陸!





などをキャッチフレ〜ズに


日本のマンガ雑誌、
コミックバンチにて




『熱血江湖』


の連載を始めました。




その後、予告もなしに
隔週に格下げされるなど


紆余曲折をへて2002年には

連載が終了します。(事実上打ち切り)




韓国マンガが日本市場の定着を阻害する

要因として、作品性などもあるかもしれませんが




マンガの言語や感性の違いなど
翻訳する作業に

思いのほか大きな
コスト負担がかかるそうです!



出版社にとっては割に合わないことが

大きな
懸念材料となっているようですね〜








『熱血江湖 36巻』
01年、コミックバンチで翻訳連載されるが・・・









韓国の反日



さて、話を韓国の
国内に戻します!



世界でもっとも
日本文化が浸透している反面

もっとも
反日的なのも韓国の大きな特徴。





日本製アニメが多数放映されているのですが


日本シーンを思わせるシーンの
カットはよくあるそうです。



例えば
CLAMPの名作「カードキャプターさくら」

ストーリーの後半が
和服のため



大幅にカットされ、ストーリー上に

大きな
支障をきたし問題があったとか。




しかし、最近は
「ナルト」などの純和風なアニメが

ノーカットで放送されているそうです。



徐々に規制は
緩和さてるみたいですね♪








韓国文化 世界へ



90年代の
『シュリ』の大ヒットを皮切りに


韓国文化の世界への台頭は目覚しいものがあります。



そして、2003年の
『冬ソナ』『チャングの誓い』の大成功は


日本のみならず、
韓国カルチャーを世界に発信するまでになりました。




『冬のソナタ』
ウズベキスタンでも放送され

視聴率はなんと
60%を記録したそうです!




そして、
イ・ヨンス主演の『宮廷女官 チャングムの誓い』

香港では視聴率
47%を記録!




ここまで
韓国ドラマが成功した背景には

韓国政府の積極的な支援が無関係ではありません。





また、放送のコストも
割安♪なことから

アジアの
放送局はコストの高い日本ドラマから

韓国ドラマへ切り替える傾向が高まります。




それまでアジアで天下を取っていた
日本ドラマ

見事に
駆逐する結果となったのです!








左(冬のソナタ) 右(チャングの誓い)
アジアではまだまだ人気が健在









韓国製マンガ・アニメの台頭




映画・ドラマ人気の上昇と共に人気が出たのは


今まで日本のマネ物と評価の低かった
韓国マンガ!



なかでも
パク・ソヒさんの「宮(クン)」

台湾では
11万部!ベトナムでは8万部と大健闘!



韓国マンガはフランス・ドイツでも進出を果たし

独自の
地位を保つようになりました。





また、2006年から
アメリカにも本格的に進出を果たしています。



韓国マンガの輸出額は99年は年24万ドル(約2600万円)

05年には
326万ドル(約3億8000万円)まで急成長!





さらに、国家を挙げたアニメ産業の育成が功を奏し


昔は
「安かろう、悪かろう」の韓国アニメ制作会社でしたが




現在では、クオリティーが向上し、コストの安さから


スタジオジブリ「千と千尋の神隠し」などの


多くの日本アニメの制作に関わるようになっています。




またアメリカでは、
放送局と提携し

アメリカ仕様のアニメ制作を多く手がけ



暴力的な表現や、コストの面で割高な日本アニメを尻目に


急速に韓国の
アニメ制作会社が台頭しているのです。








『宮(クン)』(邦題「らぶきょん」)
海外では少女マンガが強い、韓国マンガ









韓国カルチャーの課題




コストの安さとクオリティーの向上により

イケイケ♪韓国マンガ・アニメですが


まったく
課題が無いわけではありません。




まず1つは
韓流ブームが一息ついた点です。


2006年には韓国の
ドラマ輸出67%も減少しました。



原因は
「冬ソナ」「チャングの誓い」の大ヒット以降


ヒット作が生まれなかったことが挙げられます。




そして、2点目はコストの
急上昇!



97年の韓国の
通貨危機に韓国の通貨ウォンは


ありねー価格まで
急落しましたが



最近の
韓国経済の復活と共にウォンが回復



しかし、それは同時に最大の売りだったコストの

安さのメリットがなくなってきてしまったのです。



そして、三つ目は
北朝鮮問題 


などの政治的な不安定さが挙げられます。。。






韓国アニメ・マンガ業界の今後




さて、2007年に韓国アニメ・マンガ業界にとって

大きな
激震が巻きおこりました!



それは韓国とアメリカの
FTA(自由経済貿易協定)の締結です。



これは韓国のアニメ・マンガ・映画業界では

死活問題でもあります!



なぜなら、韓国の市場は閉鎖的であり



外部からの影響を極力
シャットアウト


自国で育て稼ぎ、海外で進出するのが

韓国の成長の
勝ちパターンだったのです!




FTAが結ばれたと言うこは、こういった規制がとっぱられ


アメリカ産映画が大量流入し、韓国映画・アニメ産業


駆逐してしまう恐れがあるわけです!!







ただ、
ツカさんは長期的な視点からすれば、これは


韓国アニメ産業にとっては大きなプラスになると思います!



この結果は韓国マンガ・アニメはアメリカ市場

より
多く参入できるようになったはずです。




コストの
安さやクオリティーの向上で台頭してきた


近年、急成長を遂げた
韓国映画アニメ産業でしたが




最近はコスト上昇と
マンネリ化により明らかに

その勢いに
衰えが見えてきています。




そして、
アジア諸国のアニメ産業の台頭


コストの強みをなくした
韓国映画アニメ産業が次のステップに


上がるためには
韓国独自の何かが必要でしょう!





アメリカとの
FTA締結韓国カルチャー


大きな転機期となるのではないでしょうか!







『チョンチュ』
2003年「今日の韓国漫画」を受賞!






〜おわり〜






2007年4月29日制作
2008年4月26日修正・加筆


今回は下記のHPを参考に書かせて頂きました。

ありがとうございました!


■バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳

2001年3月13日
韓国漫画「熱血江湖」早くもピンチ?

http://tiyu.to/n_j_bunch.html#13_07_03

■コリアニメ

2001年2月21日
韓国漫画本格進出やと

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/3447/k-tama161.htm

■朝鮮日報

2003年7月28日の記事
「今日の韓国漫画」
3作品を選定

http://www.chosunonline.com/article/20030728000079

2006年10月27日の記事
「まだまだ熱い韓国ドラマ、海外で高視聴率

http://www.chosunonline.com/article/20061027000016

韓流に寒波到来?…ドラマ輸出前年比67%減

http://www.chosunonline.com/article/20061027000027

2007年2月19日の記事
韓国映画の海外輸出、障害は日本映画?

2007年4月3日の記事
韓米FTA妥結:韓国の映画・アニメ業界からは
悲鳴・反発の声


■東亜日報(韓国語)

2006年12月23日の記事
「韓国マンガ、新しい韓流で浮び上がる」

■韓国漫画専門店「ハニル堂」

http://www.hanildoh.com/

■NNA

2007年3月27日の記事
「リメークでヒット狙う、大衆文化に日本の波」


■アニメ!アニメ!

2007年3月31日の記事
「米国Kids' WB 日本アニメ消え韓国制作作品増加」


http://animeanime.jp/biz/archives/2007/03/kids_wb331.html







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