番外編 ドイツの最新マンガ事情!



















今回は
ドイツの最新日本マンガ事情をとりあげます!



ドイツについては以前に取り上げてますので、合わせてこちらもどうぞ!



第8回   ドイツ 「日本ブーム」








謎の多いドイツのマンガ市場




つい最近、
ジェトロ(日本貿易興行機構)のHPで最新のドイツの



マンガ事情のレポートを見つけました!



しかし、
ドイツのマンガ市場なのですが、フランスとは違い



政府などの公式的なデータがあまり存在せず、その
市場規模は謎に包まれています。




ジェトロさんの調査レポートでも、冒頭にデータの少なさの愚痴から始まる始末です。





しっかりしてくれ!ジェトロさぁぁぁん!(涙)







しかぁ〜しぃ、さすがわぁ天下の
ジェトロさん!



その少ないデータとドイツの大手出版社からのヒアリングを元に



ドイツマンガ事情の
全体像に迫っております!




そこいらの男より頼りになりますね☆




ツカさんが
女性だったら、チューの1つでもしてあげたいぐらいです(笑)




今回はそれを元に、2005年のドイツのマンガ事情について紹介いたします!








拡大するドイツの日本マンガ市場




3年ぐらい前までのドイツのマンガの
市場規模



25〜30億円ぐらいと推定されていましたが




ある
マーケティング会社の調査では8750万ユーロ(約135億円)




の市場まで
成長したのではないのかと推定されています。




そして、マンガの発行部数も
1300万部と前年比の23.2%増加しているそうです!



ドイツのマンガ市場の成長はまだまだ勢いが止まらないみたいですね。



そして、ドイツでは
韓国マンガも最近、力をつけています。




韓国マンガはドイツでは「マンワ」と呼ばれており「マンガ」と区別されています。



「マンワ」はマンガ市場全体の1割〜2割程度占めていると推測されているそうです。







ドイツの人気マンガ




2005年でドイツで一番売れたマンガは
「ナルト(19巻)」11万部売れました。



次点が
「銃夢 Last Order(6巻)」6万部



そして 
「フルーツバスケット」「鋼の錬金術師」「魔法先生ネギま!」「NANA」など




結構
少女マンガ系の人気も高いのが特徴です。




日本でお馴染みの
「ドラゴンボール」「名探偵コナン」「ワンピース」なども当然人気なのですが




「ふたりエッチ」などの内容がかなりエッチなマンガも根強い人気を誇ります。



その分、ドイツの書店では
マンガエロ本と同じように認識され



マンガの商品を棚に置くことが敬遠されるとか・・・




ちなみに、ドイツのマンガやアニメの愛好家は
6割女性とのことで



マンガ市場は
ドイツ女性が大きく支えている市場であることがよくわかります。






『NARUTO ナルト』
ドイツでも大人気の金髪ニンジャ







ドイツの大手マンガ出版社 2強時代





現在ドイツで大きなマンガの出版社は


市場占有率
41%を誇るカールセン社



「ドラゴンボール」「ナルト」「セーラームーン」「アキラ」など



ドイツで
初めてマンガの出版を行い成功を収めた大手出版会社です!




そして、占有率
38%と僅差で追うのがエグモント社



エグモント社カールセン社「ドラゴンボール」の版権を争った際



当時、日本では右読みが一般的なマンガを反転させ



ヨーロッパ式の左読みでの印刷の条件を譲らなかったため



「ドラゴンボール」の版権はカールセン社に持っていかれます。




おまけに集英社から取引停止になり、マンガ市場に出遅れたと言う苦い経験がありました。




その後は、
集英社と関係を修復し「らんま1/2」「名探偵コナン」「NANA」「ご近所物語」など




やや、
少女マンガ系の版権を多く確保し巻き返しを図ります。



エグモント社では「マンガパワなどのマンガ雑誌を創刊するなど



ドイツ国内のマンガ市場の拡大とともに順調に売上を伸ばしています。



この大手2社がドイツの日本マンガ市場の実に
8割を独占し




後は、中小の出版社が乱立する状態が続いています。






エグモント社のマンガ雑誌『MANGA POWER』
少女マンガ系かな?表紙のキャラは誰っすか?(汗)









今後の懸念材料





以上、見てきたとおりドイツにおいてのマンガ市場は



順調に
成長を続けています。




しかし、
懸念材料が無いわけではありません。




他の国に比べ
エロっぽいマンガなどのアウトサイダー的な物が




ドイツでは多く売れ、翻訳出版されるマンガも
偏っていると言う点です。




ジェトロさんの調査書では、もっと幅広いジャンルを販売し




少年向け青年向けのマンガをしっかり分けるなどの処置を行う




ことが必要ではないのかと提言しておられました。




日本マンガに対する
批判の声も少し心配ではありますが



ドイツでは確実に
日本マンガ文化が浸透しています。



今後は日本マンガはもちろんのこと、
ドイツ韓国などの日本以外のマンガ家の




活躍が増えていくのではないのでしょうか?






ヤングアニマルで連載中の「ふたりエッチ」
ドイツでは意外な人気に・・・







今回は下記のHPを参考に書かせて頂きました。

ありがとうございました!


ジェトロ - 日本貿易振興機構


http://www.jetro.go.jp/biz/world/europe/reports/05001277




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