第10回  フランス(後編) 「フランスアニメの誕生」

















さて、フランスも後編に突入です。



これは前の続きの話になりますので、前編からお読みください。



前回は
「ゴールドラック」こと「グレンダイザー」さんが



フランスで
大ブレークした話をしました。




その後のフランスでは怒涛の日本アニメの進出が始まります。




しかし、その人気と裏腹に
「日本アニメは残虐だ!」



などの批判が徐々に高まってきました。









文化摩擦まで発展した「キン肉マン」




日本で大人気の
「キン肉マン」でしたが


90年にフランスでも放送が始まりました!




しかし、これがフランスで大きな
物議をかもしだします。




「キン肉マン」とは正義超人のキン肉マンが仲間と共に


地球侵略を企む悪の超人と戦うという、


「友情・努力・勝利」の典型的なアニメです、





その主人公の仲間の
「ブロッケンJr」がナチスドイツをモチーフに

していたため
批判の声があがり




フランスの視聴率高等評議会により

「放送停止勧告」を受ける事態に発展





「ナチスドイツ」は反ユダヤ主義やネオナチなど


ヨーロッパでは政治的に非常に
ナイーブな問題です。





ナチスドイツをモチーフにしたキャラが

正義の超人として活躍することは致命的でした。




これをきっかけに90年代から
日本アニメ

フランスのTVから姿を
消すことになります・・・




ツカさんは子供の頃「キン肉マン」が大好きでしたが

全然きになりませんでした〜。





日本では問題が無い点が国を超えると

大きな
文化摩擦になるんですね。





本格的に
日本アニメの放送が再開されたのは


1999年の
『ポケモン』からでした・・・








無念・・・放送禁止に追い込まれ
悔しそうな顔のブロッケンjr.さん











人気と共に高まる「文化侵略論」





「キン肉マン問題」以前から


日本
アニメの批判への動きは高まっていました。




フランスで日本製のアニメがこれほどまでに
普及した背景には


日本アニメが非常にコストが
安かったことが挙げられます。






安く仕入れて、視聴率も獲れる!





これほど
魅力的なコンテンツ

放送サイドが飛びつかない訳がありません!




そのため、80年代には日本アニメがフランスTVで
急増!




その結果、フランスでは急速に日本アニメに対する


「文化侵略」の危機意識が高まっていったのです。








ついに立ち上がった!フランス政府





1983年、当時の政権社会民主党の


ジャックラング文化大臣は日本製アニメを




「文化侵略の敵」と定義





自国の伝統に根付いたアニメ!
・・・をキャッチフレーズに


自国アニメの製作の
補助金援助の決定をおこいます。




その結果、数年後には
フランス産アニメ


がフランス国内での放送がはじまります。




しかし、当初は製作コストが高くなり


クオリティーも
日本アニメに遠く及びませんでした・・・




その後、日本製アニメを学ぶ動きが強まり、フランスアニメ


少数ながらも国内で
人気を博す様になりました。





まさに、フランスアニメの誕生の背景には


日本アニメがきっかけとなり生まれたのです!







フランスアニメ世界へ!




ジャックラング大臣の政策はその後も生かされ



2001年のフランスの文化予算なんと
2918億円!



日本ではおよそ900億円と言われますので、



フランスが自国文化に対しいかに力を入れているかわかります。







さて、最新のフランスアニメ事情ですが


2004年に
歴史的出来事がありました。





総制作費が約
40億円をかけて


フルCGアニメ
『ケイナ』の公開が決定!





更に、日本のゲームメーカー
ナムコと提携して同映画を題材とした


プレイステーション2の
ゲームソフトも販売されました。






さあ!フランス史上初のフルCGアニメヒロイン!


ケイナちゃんに登場してもらいましょう!



















































『ケイナ』(2004年)
フランス史上初のフルCG映画!
























・・・・うん、ちょっと
おりえんとな感じだね!



残念ながらあまり萌えません(笑)





ちなみにこの映画の脚本・監督を務めた




クリス・デラポート
さんはだいの日本アニメファン




大友克洋監督『AKIRA(アキラ)』を見て衝撃を受け


アニメーション作家を志したそうです!




他にも
『千と千尋の神隠し』宮崎駿監督


『攻殻機動隊』
押井守監督などにも影響を受けたと語ってます。





さて、衝撃的な映画
『ケイナ』でしたが

クオリティーは非常に高かったそうです。




しかし、商業的に成功したかは
疑問です。




日本ではあまり
ヒットしませんでした!

(ゲームも売れたのが1万本ぐらいだったような・・・・)





ともあれ、フランスのアニメ産業


世界へ向けて大きく動き出したのです!








『AKIRA』に衝撃を受けこの世界を目指したと語る
『ケイナ』脚本・監督のクリス・デラポートさん








2006年10月16日制作
2007年2月6日修正



勝手ながら下記のHPを参考に書かせて頂きました。

ありがとうございました!


別冊宝島117 「変なニッポン ガイジンが好きな、
そう思われているこの国!」 1990 宝島社

   

フランス音楽業界情報 「フランスにおける音楽産業の背景」

http://www9.ocn.ne.jp/~music-fr/jacklang.html






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