第15回(最終回)  アメリカ(その5) 『映画大国の野望』


















さてさて、ついに日本マンガ・文化論もいよいよ第一部完結です!



今回は
ハリウッド・ディズニーの抱える問題点


そして、どの様な方向に向かっているのか考察したいと思います。








これは前回の続きにもなります!

まだ読まれてない方は合わせてこちらもどうぞ♪






第13回  アメリカ その3 「ハリウッドとディズニー」 


第14回  アメリカ その4 「ディズニー 苦悩と躍進」













ディズニーの盗作疑惑




アニメーションのパイオニア、
ディズニー社ですが、

世界のディズニー社の作品は
盗作疑惑がたえません。






有名な話は
ディズニー初のオリジナル原作と大きく宣伝された


『ライオンキング』の盗作騒動が有名です。





こちらの作品は日本の
手塚治虫さんの名作


『ジャングル大帝』


にあまりに類似する点が多いかったからです!




これは
全米でも大きく取り上げられ

大きな
議論を巻き起こしました!






しかし



「ディズニーのファンだった手塚治虫が、ディズニーに

影響を与えたのなら光栄だと語っただろう。」






手塚サイドがコメントを発表したため

自体は
収束に向かいます。







『ライオンキング』(1993年)
ディズニー初のオリジナルストーリーと宣伝されたが・・・










またまた盗作騒動のディズニーさん




「ライオンキング騒動」から8年





ディズニー生誕
100周年記念


ディズニー初のオリジナルストーリーアニメーション!

と高々と宣伝され



『アトランティス/失われた帝国』


が2001年い公開されます!




しかし、ここでも
盗作疑惑が浮上!






日本のアニメ
『不思議の国のナディア』(90年)


に類似点が多いことが大きく取り上げあられました。



http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/9219/atlantis.htm 

詳細はここが詳しいです。






ちなみに『アトランティス』の主題化を日本の

「ドリカム」こと「DREAMS COME TRUE」が歌ってるんですが

もはや
不可解な起用に見えてなりません。







『アトランティス/失われた帝国』(2001年)
ディズニー生誕100周年記念作品








ディズニー社の構造的弱点




もともとディズニー社はォルトディズニー


『ミッキーマウス』を除きほとんどがヨーロッパの『グリム童話』などの過去の


名作
をディズニーテイストにアレンジものばかりです。





『アラジン』なんて、もとはアラビアの『千夜一夜物語』のお話ですし


『くまのプーさん』もイギリスの童話が原作になっています。






ディズニー社は昔からあった童話をアニメにアレンジすることで

大きな
センセーションを巻き起こしました。






しかし、現在はアニメーションが
一般化したこの状況で


オリジナリティのある作品を作る伝統システムが無いことが

ディズニー社の構造的な
弱点と言えます。







まぁ、ディズニー社の
盗作疑惑の例を挙げたら後がたえませんが

それだけ日本のアニメが力を付けた
証拠だと




ポジティブに考えておきましょう!









ディズニーの最新作映画!




盗作騒動の絶えないディズニー社さんですが、批判に堪えたのか


今度は
スタジオジブリでも映画化された絵本作家の角野栄子さん原作




『魔女の宅急便』実写版


が2008年に公開の予定らしいです。







しかし、以前ハリウッドでは実写版
『ルパン3世』『ドラゴンボール』など



そのまま闇に消えた
事例はいくらでもあるので

本当に映画化されるかは不明です・・・








ちなみに
スタジオジブリ版『魔女の宅急便』(1989年)


宮崎駿監督により、かなり原作とは違った

独自のストーリーにしてあったそうです。





ディズニー社がどれだけスタジオジブリ


違った
独自性を入れるか、
期待しましょう!








『アメリカ版 魔女の宅急便』(2003年)
未公開ながら異例の90万本のセールを記録した。










ハリウッドの映画製作のリスク増加



ディズニーに限らず、ハリウッドは昔から

映画製作の
コスト増加に悩まされ続けています。


ハリウッドは80年代から制作費は上昇がとまりません。





最近の映画は
続編物リメイク作品などが

やたら多いと感じませんか?








ちなみに以下が主な映画の制作費の例です。



年代

2004年

2004年

2004年

2003年

1997年

1997年
映画作品

『トロイ』 

『ポーラー・エクスプレス』

『スパイダーマン2』

『ターミネーター3』

『タイタニック』

『スピード2』
制作費

約 1億8千ドル

約 1億7千ドル

約 2億ドル

約 2億2千ドル

約 2億5千ドル

約 2億ドル








主要な作品を上げただけでも、200億円を超える

映画は珍しくありません。





今日では、一本の映画が会社の運命を左右するほど

高額になってしまったのです。






そこで資金集めのために考案されたのが



銀行投資家から映画の作品を投資対象の

商品の1つとして
売り込むことでした!






投資先進国アメリカ
ならでは発想ですね

こうして資金は多く集まるようになったのです。




しかし、
投資家は映画の内容よりも利益が重視されるため



確実に利益のでる
続編リメイクばかりに

資金が集まるようになってしまいます。




こうして新しい
実験的な映画が作られることが

確実に減ってしまったのです。







ハリウッド・ディズニーの世界戦略




映画コストの
増加・アメリカ映画市場の鈍化・・・


最近の
ハリウッドディズニーは飽和状態になった国内市場から


未開拓の
海外への市場を力を入れ始めています。





例えば
『ラストサムライ』(2003年)や『SAYURI』(2005年)など

日本市場を大きく
意識して作られたです。






それをしめすかのように2001年には日本では


ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

がオープンします!






更に2005年は
香港ディズニーランドがオープン!






また、中国の北京にも
2010年にオープンを目指して

ディズニーランド建設の計画もあります。





近年では
ディズニー社が世界中のメディアに

ディズニーアニメをより多くの時間帯に放送するようにする


働きかけを
積極的に行っています。





しかし、
ヨーロッパではその動きに警戒感を抱き

フランス
では規制がかけられたりしていますが。。。





ディズニー社が今後は世界市場を獲得するため

大きく
方向転換してきたことがよくわかります。





映画の発明からはや
110年!


20世紀の
映画大国となったアメリカ!





多くの問題を抱えながら、アメリカは21世紀の娯楽文化の

世界市場への
制覇に向けて、大きく動き出しているのです!








目指せ!21世紀の娯楽産業の覇者!
ユニーバーサル・スタジオ・ジャパン
(2001年オープン)









第一部

世界の中の日本文化・各国の文化事情








2006年 11月1日 制作
2007年 8月25日 修正


勝手ながら下記のHPを参考に書かせて頂きました。

ありがとうございました!


くろねこ亭

http://www.starleaf.net/~airami/index.html


All About(オールアバウト)
「ハリウッドの資金調達。スクリーンの裏で…」 ガイド・鳥山 賢


http://allabout.co.jp/career/worldnews/closeup/CU20060417A/?FM=rss





レビュー 一覧へ